総勢18名で、熊野古道を走ってきた。
熊野古道は平成16年に世界遺産指定となったが、残念ながらこの紀伊路は世界遺産になっていない。
比較的開けた町だし、生活道路となっている部分も多く、仕方がないだろう。
とは言え、今回走ったルートはそれなりに雰囲気や趣があり、しかも強い坂と峠越えが2個所有るので、一気に走り抜けると、それなりの強度にはなる。
和歌山駅に集合し、コインロッカーに荷物を置いて海南で下車。

ここから湯浅まで約23キロで、途中には王子が10個所有り、それを巡りながら走って行く事になる。
今夏に下見で行った時は非常に暑く、急坂もヘロヘロになってしまったが、さすがに10月も中旬となれば涼しく、結果は心地よいマラニックとなった。
駅から1キロ程走ると、最初に出てくるのが祓戸王子。
すぐそばは住宅街なのに、山へ向かうと一気に雰囲気が変わる。

全国の鈴木姓のルーツと言われる鈴木屋敷を抜けるとすぐに藤白王子社が現れる。
ここは、熊野九十九王子社のうち五体王子の一つとして特に重視された神社で有る。
後鳥羽上皇と定家一行は、ここ藤白で宿泊しているし、万葉の時代には歌会などもここで催されたのだとか。


この社を出て藤白坂に向かうと、まさに古道の雰囲気となるのだが、坂道も非常にキツイ。
そう言えば、社には「この先の坂は心して行くように・・・云々と書いてあったような(^^;
一気に登って細い道を振り返ると、眼下には和歌浦が飛び込んでくる。
現代は工場の煙突がそびえ立っているが、その頃はとても綺麗だったんだろう。

そして、小さな丁石地蔵を数えながら登っていくと、やがて鬱蒼とした竹林に囲まれ、古色溢れた道を行く。

登ったら当然下る訳で、車道を横切るようにして古道案内が出ており、それに沿って急な山道を下って行く。
道中、塔下王子や橘本王子、所坂王子を経由するが、橘本神社の所坂王子ではお祭りをやっていた様子。

そして、本日一番の急坂である拝の峠へ向かう。
前回来た時もそうだったが、ここは本当にキツイ。
ここまでもかなりの急坂だったが、前方に見えるまさに壁のような急坂を前にして、さすがに全員覚悟の休養(笑)

拝の峠を越えると下りになり、今までとは打って変わった(笑)快適なランが続く。

途中では、眼下に有田の町が広がる景色にもお目に掛かれる。

ここからはずっと下りで、登りの苦しみから解放されて、皆笑顔のランになる(笑)


下り終わり、有田の町に入ると、紀伊宮原を経て国道のコンビニに寄り軽く昼食。
ここまでに寄った王子は一壺王子、蕪坂塔下王子、山口王子。
ここから糸我王子へ行って、二つ目の峠である糸我峠を目指す。
800mで約180mを登るので、距離は短いがなかなか手強い。
いよいよ最後の峠を越えると、今回のゴールとなる湯浅の町が見えてきた。

巡る王子も最後の逆川王子。

湯浅の町は一部に伝統建物保存地区があり、ここもなかなか良い所である。



そして、無事湯浅の駅に到着。

ここからまた和歌山へ向かい、風呂に入った後は、今日消費した分の何倍ものカロリーを摂取する打ち上げが延々と続くのであった・・・(^^;
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